照る日もあれば曇る日もある

私をたずねて三千里

話しのズレ②

①のつづき。

 

他人の話を聞いている時、

聞いている最中にも関わらず

「この人の話には、なんて答えたらいいのだろう」

と、頭の中にある過去のデータや

身につけた常識の中から、最適だと思われる言葉を

無意識で検索し始める。

 

検索中は多分、相手の話は耳に入らない。

検索中に話の内容が変わっている場合もあるから

検索結果が一致しなくなって

ズレる。

 

過去や常識から検索してきた言葉は

以前、起きたやり取りの中から

引っ張ってきてるので、

今、目の前にいる人の為の言葉ではない。

一見、会話のキャッチボールに見えるけど、

キャッチボールの相手は過去の人だ。

目の前の人ではない。だから

ズレる。

 

❇︎

 

自分の言葉で問題が起きたら嫌だな、とか

それが間違ってると恥ずかしいな、と思い込み

「○○さんから聞いたんだけど...」とか

「テレビで言ってたけど...」とか

自分の言葉に責任を持たないのも

ズレの原因になり得ると思う。

 

❇︎ ❇︎ ❇︎

 

私は、ここまでに書いた例が

全て当てはまる人間だった。

なので、いざ自分の言葉で話そう!と思っても

自分の言葉が見つけられず、

話すことが怖くなったり、

何も話せなくなった事もあった。

 

それでも少しずつ見つけて、絞り出していったら

少しずつ自分の言葉が出るようになった。

 

自分の言葉が出るようになってくると、

自分の言葉が大切になって、

それに伴い他人の言葉も大切なのだと気づくから

一言一句もらさないように

今、目の前で話している相手の言葉を

しっかり聞くようになった。

 

すると会話が成立し始めるようになるので

自分の言葉に自信と責任を持てるようになる。

これで、いよいよ私の言葉が

自分の本当の言葉が出るようになった。

 

ちなみにこの段階でも会話がズレる事がある。

でも、自分の考えと他人との考えは

元々同じじゃないから、

有意識で話した言葉でのズレは、

ただの好みとか意見の違いなので、

おおいに議論すればいいと思う。

 

この「ズレる」って

日本の今までの時代の教育の副産物だなって思う。

でも、これから来るのは「個」の時代。

自分の言葉で話せる人が

生まれ持った個性を出し合う

そんな時代になっていく

と、

思っているのであります。